収納と同じく、片付けもあまり得意ではありません。きれいに整理された部屋を見ると「こんなふうにできたらいいな」と思うんですが、同じようにしようとすると、途中で疲れてしまったり、できない自分にがっかりしてしまいます。
だから最近は、家じゅうを一気に片付けようとするのをやめました。15分だけ、洗面所だけ、机の上だけ。小さなスペースでも片付いたら、それでよしとしています。
50代になってからは、物を買うときに「これはどうやって捨てるんだろう」と考えたり、急に入院して家族が部屋に入ることになったら、と想像したりすることも増えました。
今回は、片付けが得意ではない私が、これからの自分が少しラクに暮らせるように続けている、小さな片付けについてお話しします。
片付けは、一気にやらない
以前は「片付けるなら、まとめてやらないと」と思っていました。でも、一日中片付けをすると、終わったころにはぐったり。その反動で、しばらく片付けたくなくなることもあったんですよね。
今は、15分〜30分くらいで終わる範囲だけと決めています。今日は洗面所、今日はキッチン、というふうに場所もひとつに絞ります。あちこちを少しずつ触ると、頑張ったわりに「片付いた」という実感が残らないので、引き出しひとつ、棚ひとつでも、その場所だけは終わらせるようにしています。
それから、ときどき作るのが「今日は捨てるだけ」の日です。収納場所を考えたり、きれいに並べ直したりはしません。明らかにいらないもの、もう使っていないものを見つけたら、ただ手放すだけです。
冷凍庫も、いっぱいになる前に中身を見直したほうがラクでした。物も同じで、溜め込んでから大がかりに片付けるより、少しずつ減らしておくほうが私には合っているようです。冷凍庫のことは、冷凍庫の記事でも書いています。
このくらいの範囲が、私にとっては「次もまたやろう」と思えるやり方でした。小さなスペースでも片付いたら、今日はこれでよし、です。

衣替えや秋を、手放すきっかけにする
年末にまとめて大掃除をしようとすると、それだけで少し気が重くなります。なので私は、10月頃から少しずつ片付けを始めるようにしています。年末に全部やらなくていいと思うだけでも、気持ちがずいぶんラクになります。
この時期の衣替えも、私にとっては服を入れ替えるだけでなく、手放すものを見つけるタイミングです。特に見直しやすいのが、今シーズン一度も着なかった服。ただ、着なかったからといって、すぐに処分するわけではありません。
「着ればよかったな。来年は着よう」と思えるなら残して、そう思えないものは手放す候補にしています。前は「まだ着られるし」と残していた服も多かったのですが、着られるかどうかと、着たいかどうかは別なんですよね。私にとっては、「来年も着たいと思えるか」がちょうどいい判断基準になっています。
片付け上手の真似をしすぎない
片付け本やきれいに収納された部屋を見ると、つい真似したくなります。でも私は、片付けるために片付け本を増やしたり、収納グッズをたくさん買ったりしないようにしています。収納グッズは、必要になってから考える。そうしないと、かえって物が増えます。
それに、整った部屋と比べて落ち込まないことも大事だなと思うようになりました。「床に物を置かない」はよく見る片付けのルールですが、部屋の広さや収納のつくりによっては難しいこともあります。わが家にも、箱で届いた水が床に置いてあって、そこはもう潔くあきらめています。
すべてを理想どおりにしなくてもいいんです。見た目の美しさより、今の自分の暮らしに合っているかどうかを優先したいと思っています。
買うときは、捨てるときのことまで考える
物を買うとき、いつのまにか「これ、どうやって捨てるんだろう」と考えるようになりました。買うときは安くても、処分するときにお金がかかるものもありますし、大きなものになると、捨て方を調べたり、運んだり、回収をお願いしたりする手間もかかります。
以前は「欲しい」「便利そう」と思ったところで考えが止まっていたのですが、今はその先まで少し想像するようになりました。家に入れるときだけでなく、いつか家から出すときのことも考える。そうすると、「今、本当に必要かな」と一度立ち止まれるんです。
物を持つこと自体が悪いわけではなく、気に入って使っているものは、暮らしを楽しくしてくれます。ただ、管理しやすい量や手放すときの負担まで考えるようになって、買い物の仕方も少し変わりました。減らすことばかりではなく、増やすときに少し慎重になる。それも、私にとっては片付けのひとつです。
「もし誰かが部屋に入ったら」を少しだけ考える
片付けを意識するようになった理由のひとつに、自分以外の人が急に部屋に入ることもある、と考えるようになったことがあります。たとえば、急に入院して、家族に何かを取りに来てもらうことになったとき。エアコンなどが故障して、修理の人に入ってもらうとき。
実は以前、消防点検で慌てたことがあるんです。当日の朝に床の荷物を洗面所とクローゼットに押し込んだら、どちらにも火災感知器があって、結局全部見られてしまいました。
普段はひとり暮らしなので、多少散らかっていても困るのは自分だけです。でも、急に誰かが入ることになったときに、あまりにも慌てる状態にはしておきたくない。かといって、いつ人が来ても完璧な部屋にしておくのは続かないので、「見られて困り果てる状態にはしない」程度を心がけています。
寝る前に机の上だけ片付けるのも、その延長です。朝起きて最初に目に入る場所が散らかっていると、それだけで少し気分が下がるんですよね。全部を整えなくても、机の上だけ。翌朝の自分のために、そこだけ片付けてから寝るようにしています。
50代の片付けは、自分に合う方法で
片付けが得意になることや、見本のような部屋をつくることは、もう目指さなくていいかなと思っています。それよりも、
- 探し物をする時間が少し減る。
- 捨てるときに困るものを増やさない。
- 急に誰かが部屋に入ることになっても、慌てすぎずに済む。
そんな小さなラクが増えれば、それで十分です。
片付け方は人それぞれで、きれいに見せることを大事にする人もいれば、使いやすさを優先したい人もいます。こまめに整えるほうが合う人もいれば、時間を決めてまとめてやるほうがラクな人もいる。誰かのやり方をそのまま真似するより、自分が無理なく続けられる方法を見つけることが大事かなと思います。

私の場合は、小さな場所を少しずつ、完璧にはしない。それがちょうどいい方法でした。完璧に整えるためではなく、これからの自分を少しラクにするための片付けを、この先もゆるく続けていこうと思います。


