作り置きが冷蔵庫に並んでいると、しばらく食事の支度が楽になる。以前はそう思って、一度に何品も作っていました。でも、ひとり暮らしだと、作ったものを食べるのも自分ひとり。楽をするために作ったはずなのに、いつの間にか、食べきることが気がかりになっていました。
今は、作り置きは定番のなめたけと、あと一品くらい。料理は好きですが、毎日の食事を全部じっくり作らなくてもいい、と思えるようになりました。今回は、ひとり暮らしの私が続けている、ちょうどいい自炊についてお話しします。
たくさん作っておけば楽、と思っていました
以前は、まとめて作っておけば、楽になると思っていました。実際、何品か用意しておいて助かった日もあります。でも、予定どおりに食べられる日ばかりではありません。
外で食べる予定が入ると、その日のおかずは翌日に持ち越し。そうして少しずつ予定がずれていくと、「これも、あれも、早く食べなくちゃ」と保存している日数が気になって、いつもよりたくさん食べてしまうこともありました。
カレーやおでんも、作ると何日も同じものが続きます。もちろんアレンジはしますが、好きなものでも続くと、別のものが食べたくなるんですよね。ひとり分を毎日考える手間を減らしたかったのに、今度は、残っているものをどう食べるかを考えることが増えていました。
今は、定番のなめたけと、あと一品
そんな経験から、最近は一度にたくさん作るのをやめました。いつも用意しているのは、何年も作り続けている、私の定番のなめたけです。主に朝、米化したオートミールを、卵かけごはん風にして食べる時に合わせています。納豆や豆腐にお醤油代わりにのせたり、オムレツに添えたりと、何にでも使えて便利です。
それに加えて、作り置きのおかずを一品。よく作るのは、高野豆腐を入れた切り干し大根です。冷蔵庫に何品もそろえておかなくても、日々の食事に使うものが少しあるだけで、支度はずいぶん楽になります。
作り置きに、その日のメインを組み合わせる
作り置きは少なめですが、それだけで食事を済ませているわけではありません。メインは、買い置きしている骨取り鯖や卵料理を、その日の気分でローテーション。そこに作り置きの切り干し大根を添えたり、納豆や冷凍野菜で一品追加したりしています。
お味噌汁も、毎回鍋で作るとは限りません。マグカップに乾燥わかめと顆粒だし、味噌を入れて、お湯を注いで溶くだけの簡単なお味噌汁を添えることもあります。
メインをひとつ決めたら、あとは作り置きや、そのまま食べられるものを組み合わせる。一から献立を考えて何品も作らなくていいので、全部を作り置きしておくより、このくらいの組み合わせ方がしっくりきています。

私が繰り返し作っている、2つのレシピ
朝ごはんに使う、定番なめたけ
えのきと調味料を鍋で煮て作ります。酢は最初から入れず、最後に加えるのがポイントです。
オムレツや卵かけご飯のトッピングにも使うのでつゆだくにしています。
材料(作りやすい量)
- えのき:200g
- しょうゆ:大さじ2.5
- みりん:大さじ2.5
- 酒:大さじ2.5
- 砂糖:小さじ2
- 酢:大さじ1
作り方
- えのきは石づきを落とし、長さを3等分に切る。
- 鍋にえのき、しょうゆ、みりん、酒、砂糖を入れ、中火にかける。
- 焦げないようにかき混ぜながら煮る。
- とろみが出てきたら酢を加え、さらに30秒ほど煮て火を止める。
火にかけてから出来上がるまでの目安は、5〜7分ほどです。
ワンポイント:えのきを切って冷凍しておく
えのきは2パック買って、1パックはすぐになめたけに。もう1パックは石づきを落として3等分に切り、保存袋に入れて冷凍しています。
朝になって「なめたけがない!」と気づいても、冷凍したえのきがあればすぐに作れるので便利です。
高野豆腐入り切り干し大根
ちくわ、油揚げ、干し椎茸に、高野豆腐も入れた切り干し大根です。私の場合、この量で小鉢約7回分になります。一品の中でいろんな栄養素が摂れるのが嬉しいポイントです。高野豆腐は、戻さず使える、小さくカットされたタイプを使っています。
材料(小鉢約7回分)
- 切り干し大根:20g
- 干し椎茸(スライス):10〜15g
- ちくわ:1〜2本
- にんじん:1/4本
- 油揚げ:1枚
- 高野豆腐:20g(戻さず使える、小さくカットされたタイプ)
- 水:400ml
調味料
- 顆粒だし:小さじ1
- 砂糖:小さじ2
- 酒:大さじ1
- みりん:大さじ1
- しょうゆ:小さじ2
- オイスターソース:小さじ1
作り方
- 切り干し大根を軽く洗い、鍋に入れる。水400mlを加えて10分ほど置き、切り干し大根を絞る。戻し汁は別の容器に取り分け、切り干し大根は鍋に戻す。
- 戻し汁に水(分量外)を足して400mlにし、干し椎茸を入れて戻す。
- ちくわは5mm程度の厚さに切る。油揚げは縦半分に切ってから5mm幅に、にんじんは太めのせん切りにする。
- 鍋の切り干し大根を、キッチンバサミで食べやすい長さに切る。
- 鍋に2の戻し汁と椎茸、3の具材を入れる。調味料をすべて加え、火にかける。
- 煮立ったら弱火で10分ほど煮る。高野豆腐を戻さずそのまま加え、かき混ぜる。
- 弱火で煮汁がほとんどなくなるまで煮る。
ワンポイント:にんじんは、次の分も切って冷凍
にんじんは1本分をまとめてせん切りにし、4等分しています。今回使う分を除いて、残りの3回分はそれぞれラップで包み、保存袋に入れて冷凍。次に作るときは、凍ったまま鍋に入れられるので便利です。
にんじんを切っておけば、ちくわや切り干し大根、油揚げはキッチンバサミで切れるので、包丁やまな板を出さずに作れます。
買って楽しむ日も、じっくり作る日も
いろいろな食材を少しずつ使う料理は、ひとり分を作ろうとすると、使いきれない材料が残ってしまいがちです。そんな料理は、デパ地下などで食べたい分だけ買うほうが便利なこともあります。外食するときも、自分では作らない料理を選んで、プロの味を楽しんでいます。
ただ、基本的に料理をするのは好きなんです。たまには趣味のように時間をかけてじっくり作ることもあって、料理に没頭する時間そのものを楽しみたい日もあります。

毎日の食事は、無理なく用意できる形に。作りたいときは、じっくり楽しむ。手の込んだ料理を食べたいけれど自分で作るのは大変なときは、プロに頼る。そのときの気持ちや予定に合わせて選べるくらいが、ちょうどいいなと思っています。
作り置きは、毎日の自分を助ける量で
作り置きをたくさんしていた頃のやり方が、悪かったとは思いません。まとめて作っておくと助かることもありましたし、たくさん作って友達を呼ぶこともありました。ただ、予定が変わることも多いですし、50代になって食生活も変わってきました。そう考えると、今は少なめのほうが合っています。
全部を作り置きしておかなくても、全部を自分で作らなくても、毎日の食事は用意できます。料理が好きだからこそ、毎日の支度が負担になりすぎず、作りたいときには楽しめるように。今は、そんな自炊の続け方を選んでいます。



